私が急に叫んだせいか、ベッドのすぐそばにいた綺麗な女の人は驚いてしまっていた。

しかし、そんなことはいま関係ない。

自分が誰なのか、ここがどこなのかを把握することが先決だった。

「あのー、大変申し訳ないのですが、ここはどこですか?
あとお母さんはどこにいますか?」

私の質問を聞いた女性は驚いていた。

私には何がなんだかわからなかったので、返答を待つしかなかった。

「起きたばかりでまだ混乱しているのかもしれなたいわね。
ここはあなたの家、キャンベル家よ。

それに母親はここにいるでしょ。階段から落ちた拍子に忘れてしまったの、アイリーン?」

私は何がなんだかわからず首をかしげた。

私は桜木愛里という名前のはずなのに、なぜか違った。

「今日はもう休みなさい。
階段から落ちて記憶が混乱しているのかもしれないわ。」

そう言って目の前にいたお母さん?と名乗る人は部屋を出ていった。