転生令嬢の悪役回避術ー心を入れ替え女王になりましたー

「これ以外に議案に対して追加で捕捉のある方はいますか?」

エリックはそう全体に聞いた。

そうすると一人の議員が手を挙げた。

「マクシミリアン・クリスト辺境伯、どうぞ。」

貴族から手が挙がった。

この瞬間、アイリーンとヴァルテリは早速言いかえされるのではないかと覚悟した。

「こちらをご覧いただきたい。

これは今回の議案に対して賛成を求める民衆の署名です。
しっかり数えたわけではないですが、おそらく300人分はあるかと。

私は今回の議案に関して全力でサポートするつもりです。
私の領地も舗装をしたら様々なメリットがありました。

まず、雨のたびに恐れる必要が無くなったため、領民が生き生きするようになり、領地の生産性も上がりました。

大雨が降った際に貯蓄しておいた雨水が、日照りが起きた際に作物を救ったこともあります。

何よりも大雨が降るたびにしていた修繕がいらなくなり、領民からもらう税がかなり少なくなり、今ではほかの領地から領民が移住してくるような領地になりました。

以上です。」

マクシミリアン・クリフト辺境伯は年齢が24歳と若いのに領民のためにいろいろとしていたらしい。

クリフト辺境伯は今回の試験で合格したひとりというくらいの認識しかなかったため、このように貴族以外の味方をすることに議会に参加していた人の多くは感じていた。