夏祭りの後、圭斗とは一度も会ってないし連絡も取ってない。

スマホの画面を見て何を話そうかとか、また会えないかと文句を言われるのではないか、とか余計な気を揉む必要がなくなったことを素直に喜んでいいのか……。

なかなか動き出せずにいる。


「相手はどう思ってんのか訊いた?」


昼休みの喧騒のなか、向かいの椅子に腰かけた暁奈が卵焼きを頬張りながら尋ねてくる。