お祖父様の 葬儀が終わっても 恭子は 家に帰ろうとしなかった。 大学が 夏休みだから そのまま樹の家にいた。 父と樹は 仕事に戻り 少しずつ 日常を取り戻していく。 でも、お祖父様の 喪失感は大きくて。 いつもいた場所に お祖父様がいない生活。 恭子は ずっとお祖母様に 寄り添っていた。 折り悪く 外は暑くて。 どうしても 家にこもりがちになるお祖母様。 恭子は お祖母様と一緒に 朝 駅まで樹を見送る。 往復30分足らずの散歩だけど お祖母様も 少しずつ元気になっていく。