好きという名の幸せをあなたに。


「あぁ、わかった」


「ありがとうございます」


私は染井先生と村上先生に向かって頭を下げた。


「咲さん、話してくれてありがとう」


「咲、本当にこれまでよく頑張ったな。まずはゆっくり休みなさい」


「……はい!」


それから先生がたは両親とも少し話をする。


「――それでは、私たちはこれで失礼させていただきますね。今日は突然お邪魔させていただきまして申し訳ございません」


「いえ、咲のためにわざわざ来ていただきありがとうございました」


そして私たちは玄関に出て、学校に戻る先生たちを見送った。


「咲、お母さんたち買い物行くけど咲はどうする?」


「今日はもう疲れたから家にいることにする。この前買った布でみんなにお守りも作りたいし」


「そう、じゃあお母さんたち買い物行ってくるね」


「うん。行ってらっしゃい!」


お母さんたちも見送ったあと、私は白地に水色とピンク色のドット模様がランダムに描かれている布と裁縫箱を用意して、地道にお守りを作っていく。


県駅伝前にはこうやって同学年4人で手作りのお守りを作って先輩や後輩のみんなに渡していた。


今回は私はマネージャーでしかも病気がわかっちゃったから1人で作ることにした。


でも、これいつ渡そう?


とりあえず出来たらお父さんに渡せば届けてくれるかな?


まぁ、それはそのとき考えよう!


私はみんなが当日万全の力を出し切れるように、優勝出来るように願いを込めてひと針ひと針丁寧にゆっくり縫っていった。