私こと、鈴白歌澄は今焦っている。



そしてその理由は今私の前にある。




ここは名門御伽学園高等部の門前



横を通り過ぎて行く生徒たちは私が前居た学校よりもはるかに美形さん揃い....



こんな平凡な私がこんな凄い学校の門なんて潜ってもいいのだろうか....



真っ黒な髪をふたつの三つ編みでまとめ、瓶底メガネをかけて、スカート丈は膝より1cm下、これに追い打ちをかけるようにいつまで経っても小さな胸…そんな私がこんな凄い学校に本当に通ってもいいのだろうか....



それに比べさっき門をくぐっていった少女は、栗毛色の髪がふわふわとしていて、目はパッチリ二重、唇は桃のような色でプルプルとしている、スカート丈は短い筈なのに上品………


………まさに完璧美少女………




というかホントすごく可愛い!!



私本当にこんな所にいていいのかな………




そんなことを考えていると背中を押された。



「そんなところ立ってても何も変わらないよ〜、カスミン!!僕が着いててあげるから心配しないで中に入んなよ!!」



後ろを振り向くとダークブラウンのふわふわとした髪で、紺色の目、身長は私より20cmくらい高いかっこいい男の子が立っていた。



というかカスミン!?
初対面の人だよね、
なんで私の名前知ってるの!?