ドンッ


「あっすみません」


赤い顔を隠すために下を向いて早足で
東ゲートに急いでたら、誰かにぶつかった


「大丈夫です」


低い男の声が聞こえて顔をあげると


「わっカッコいい…」


え?って男の人が
困ってる⁉


「やっえっとち、ちが、くないけど…」

「あははっ大丈夫だよ」

「あっな、名前は?」

「え?僕の事知らない?」

「すみません。まだ、覚えられてなくて…」

「僕は、橘晃樹(タチバナコウキ)1-Bだよ。
 よろしく、咲空ちゃん」

「あっよろしくお願いします。橘くん
 って私の名前…」

「咲空ちゃん結構有名だよ。可愛くて学園の王子に守られてる
 花のお姫様って」


花のお姫様って私が⁉
もしかして、王子って


「そうそう、キミの幼なじみのクール王子だよ」

「憂太が王子って言うなら王様じゃない?」

「確かに‼咲空ちゃんは花のお姫様ってお似合いだと
 僕は思うよ」