『愛深、王子また告られたんだってー』 「王子?」 誰それ···? 想像がつかなくて首を傾げると小町は驚いた表情を見せた。 『え!?あんた王子知らないの!?』 「うん」 コクンと頷くと小町がまるで教授のようにオッホンとひとつ咳払いをしてわかりやすく説明してくれた。 『王子って言うのはね、この学園で一番人気のかっこいい男の子のことを指すの。で、今この学園の王子が篠原銀河ってわけで今までで30回は告られてるって聞いたかなー?』 さ、30回···!? その単語にズッコけた覚えがある。