「愛深…?早いじゃん、…おはよ」 「あ…おはよ、小町」 声がして振り返ると小町が目を擦りながら立っていた。 「愛深朝苦手じゃーなかった?」 小町が私の隣に来て遠くを見つめる。 「うん。でも空気が美味しくて目が早く覚めちゃったの」 スマホの時計を見ると朝の5時30分。 その辺お散歩でもしようかな…… 「小町、私その辺り歩いてくる」 「私も行く」 小町は私の少し後ろをついてきた。 山や森、すずめのさえずりと川の水の流れる音。