完璧王子の裏の顔。







「お待ちかねの後夜祭が始まったみたいだな」





すごい綺麗……





空に打ち上げられる花火に私は思わず見とれていた。





「綺麗だな……」





「ホント…綺麗」





その時、脳裏にうっすらと何かが浮かんだ。





なんだろう…私の、記憶…?





そういえば私…この花火、知ってる……?





でも何度思い出そうとしてもなかなか上手くいかない…





なんだろう…今の?





なんだか見覚えのある花火をぼぅっと見ながら幼い頃の記憶を手繰り寄せようと無意識にもがいた。