目覚めると



私はまだ翔輝の腕の中。




背後から優香を抱きしめる温かい身体。




「ん…」



何時かな?




時計を見ようと身体を動かそうとするのに




私の身体はガッチリ翔輝にフォールド



されている。




あきらめて翔輝の方に身体を寄せて



ねじって、翔輝の方に向いてみる、




スヤスヤ




まつ毛長くて



あいかわらずツルンとした肌。



かわいい寝顔の翔輝。




やばい。



キスしたくなる。




触れたくなる。




何か、幸せで目眩がしそう。




いつのまにこんなに




好きになってたんだろう。




いっぱい傷つけて



「ごめんね?」



小声で翔輝に告げてみる。



それなのにまだ好きでいてくれて




ありがとう。




「ん…」



寝ぼけて目を開けた翔輝が




私を見て




ちょっと笑って



私を引き寄せる。




寝ぼけて?



眠ってても…わたしの存在



翔輝の中にあるの?



熱い鼓動に抱かれて



頭上から聞こえる寝息に



幸せで



幸せで…。




優香も翔輝を抱きしめた。