最初から



いつも



逃げてばっかりで



臆病なわたしを



翔輝は



好きだと



追いかけて



諦めないで



わたしを



乞うて



いつも



いつも



ずっと、好きでいてくれた。



ずっと、心の奥に冷たい鉛があるみたいで



翔輝に別れを言いに行ったあの時から



まるで自分を俯瞰して見ているみたいに



霧の中のようで



現実味が無くて



…うそよ



そんなに思い出なんか無いはずなのに



そう思うのに



どこにいても



太陽の下でも



翔輝のムスクの香りを思い出して



翔輝の横でみた



車窓を流れる景色を



懐かしく思って



翔輝の顔を何度もリプレイしてしまう



仕事もあって



友達もいて

 

恋愛だけ


上手くいってないだけなのに



何も持っていないみたいに



悲しくて、寂しくて



しめつけられる胸は



ずっと



ずっと




ほんとは




翔輝が、好きだった。




止められないくらい




惹かれて




恋して




『時がたてば平気になる



忘れるなんて』



もう1秒だって耐えられないくせに




翔輝の顔が見れて嬉しくて



その半分、もう他の女の子のものみたいで



痛くて



でも、まだ伝えてない気持ちが



溢れそうで


もう、


むり。