一方その頃。



那智さん…優しかったな。



レミは、気がつくと



あの日のこと思い出してばかり。




那智さん。





レミのこと



かわいいって言った。




レミのかお



好きだって…。




きゃーっっ。



きゃーっっ。



「レミ?



それで、そのあと那智さんとは会ったの?」




美弥の声に、レミのあっちの世界に




行ってた魂が帰ってくる。



「うううん。




だって、何かどんな顔したらいいか




わかんなくて…




レッドの前までは行くんだよ?




でも、入れなくて…」



那智さんの反応も



こわいし…。



「昨日やっと、勇気だして




入ったら…




那智さん。いなかった」



だってこわい。




那智さんがどう思ってるのか…




全然わからない。



そもそも身体の相性って?




レミは…



気持ち良かった。




心がいっぱいだったし




何か…那智さんってすごく…




いや、ここは詳しく言わないけど





レミは…



でも、那智さんは?




那智さんの通常がわからないし



身体の相性の基準なんて、




わかんない。





身体の相性って…




もっと頑張れば良かったの…?




テクとか?



いや、相性だから



頑張ってもダメなのか?





もともとお互いが合うか?なの?








「那智さんから連絡とかは?」




「もちろんない」




「それって…



レミ…」



レミが急いで言う。



「言わないで!美弥。



レミもわかってるから!」






「レミー。ほんとかよー。



一個だけ言わせて」



美弥が言う。




「オトコの




やってるときの甘い言葉とか



信じてないよね?



かわいいとか愛してるとか



そういうのたいがいは



その場のノリだからね。




もちろん


わかってるよね?」