何なの



何なの。




翔輝って。




甘いことばっかり




あんな



顔して




あたししか見えてないみたいに





翔輝か何気なく言ってるみたいな言葉が




どれだけ、どれたけ



わたしの中に残っていくか…




わかってるの?



何なの、




お菓子の国なの?




お菓子の国の王子さまなの?




甘すぎるだろ。





なんて、浸っちゃってたら




「…かさん。」




「優香さん?」




ゆうじくんをずっと無視してたみたい。




「あ、ごめん。なに?」



ゆうじくんに送ってもらって



帰っている車内。




「いや、何か




ブツブツ言ってたんで




大丈夫かと思って」



いやー。恥ずかしい。



口に出てた?!




「あ、ごめん。



酔ってるから、かな?」




って、すごい言い訳。



「優香さんって



翔輝さんと付き合ってるんですよね?」




「は?付き合ってない、



付き合ってない。」




優香がびっくりして答える。



「え。そうなんですか?!



え。何でですか?」



今度はゆうじが、びっくりして言うから。



何でって。



それは…



優香は言葉に詰まってしまう。




「おれ、優香さんが翔輝さんの彼女だったら…



何か嬉しいっす」




みんなして、もう…




ゆうじくんの言葉にも



優香の胸は詰まってしまう。