『華? 話って何? あっ!俺別れ話やったら お断りやから!』

そう言いながら 腕 全体を使って バツマークを表している


『ちゃうねん…』

それを見ても いつものキレのええツッコミが飛んでこやんことに驚いていた


『じゃあ…どないしたん?』


『出来てしもてん 赤ちゃん。』

さっきまで 暗くてもじもじしていた 華が その言葉を口にした瞬間
顔つきが いつもよりキリリとしていた…


これが俗に言う “母親の顔”なんか…?



『えっ…』

一瞬 全てが止まったように思えた


『まじで?』


『嘘でこんな大事な事ゆわん。』


『そやな…考えさして…』


―――――考える?


何を? ウチらの将来を?この子の未来を?