どの位時間が経ったのか…

「瞳ちゃん!」

と声がした

「すみません…ここです」

「瞳ちゃん…」

担当の佐藤さんが声をかけた

佐藤さんが彼女をゆっくり俺から離した

後ろから施設長の木田さんも来た

木田さんが

「瞳ちゃんお部屋に行こうか」

と言うと

静かにうなづいた

そして二人で部屋へと帰って行った

俺はどうしたらいいのかわからなかった
視線はまだ咲いていないチューリップを
見ていた

「ごめんなさいね
私がきちんと説明すればよかったのに…」

「いいえ…
勝手な事をしてすみませんでした」

俺には謝る事しか出来なかった

「中に入りましょうか」

「はい…」