「どうした⁇洸…」

「なあおばあさんってどんな人だった⁇」

じいさんは突然の質問に驚いていた

「ばあさんは耳が聞こえなかった
わしとばあさんは幼馴染だった
耳が聞こえないと言う事で人から
馬鹿にされていた
わしは小さい時から結婚するならばあさんとするって決めていた
大学を出て障がい者施設で働いた
健常者だから気持ちがわからないから
少しでもわかりたかった
そして5年働いて今の会社を作った
そして1年後プロポーズをした
プロポーズした時ばあさんは断ってきた
耳が聞こえないから子どもが産めない
育てられない
子どもも耳が聞こえなかったらと…
そんな事言われても諦められなかった
1年ばあさんの所に通って誠意を見せたよ
そしてプロポーズを受けてもらったよ」

「どうして普通の人を選ばなかったの⁇」

「普通の人⁇
普通ってなんだ⁇
みんなそれぞれ個性があるだろう⁇」

「うん…」

「ただそれだけ
普通って何を基準で決めるんだ
ばあさんが耳が聞こえないのは個性だよ
あの庭はばあさんが作ったのは知ってるな」

「うん…すごいと思う」

「すごいんだよ!
耳が聞こえなくてもあれだけの物を作れる
んだよ
そしてなにより綺麗な心を持っている人だ
った」

「そうか…俺もおばあさんに会ってみたかったなあ」

「会ってるじゃないか⁇」

「えっ!」

「あの庭だよ!
あれはばあさんそのものだ」

「そうか…だからあの場所は落ち着くんだ」

「そう言う事だな
お前のお父さんもあの場所が大好きで
お母さんを連れてきた時真っ先に連れて
行ったんだ
お母さんは涙を流して感動してくれて
お父さんはお母さんにプロポーズしたんだぞ
そしてお母さんもあの庭を大切にしてくれた
んだ」

「そうか…瞳も大切にしてくれてる
綺麗な心を持った子なんだ
そんな子を泣かせてしまった…」

俺は年甲斐もなく大泣きした