全身ケガだらけで
今は絶対そんな事しちゃいけねぇのに…


「んッ…」


首筋にキスをすると可愛い反応が返ってくるから
止める事なんて到底無理な話だ。


それなりに
己の欲と葛藤していたつもりなんだがな。


「ジ…ン…っ」


濡れた瞳で見つめながら
そんな甘い声で呼ばないでくれ。


「あ…んッ…」


華奢な体に触れるたび
ビクッと反応しながら
艶めかしい吐息が俺の理性を搔き乱す。


あー…
ダメだ。
完全に抑制出来ねぇ。


「セツナ…悪い。
 ゆっくりするから…
 挿れてもいいか?


「うん…大丈夫」


『いいのかよ…』と思いつつ
俺はセツナと体を重ねた。


”ゆっくりする”
そのはずだったのに
思った以上にセツナの中が…


いや、それ以上言うのはやめておく。


ケガに障らない程度に
痛くしないように
心臓の事を気にしつつ
優しくしていた…はずなのに
セツナの鳴く声に
律動する動きが早く、激しくなっていく。

こればかりは
どうしようもない。

許してくれ…セツナ。


「ジン…アタシ、もう…ッ」

「…あぁ…ッ」


最後まで俺達は
快楽の波に引きずり
呑み込まれていった―――