翌日午後8時。


食堂に1年生達を集めた。


赤井先輩から聞いた話をまず先にし、その後本題に入る。



「ってことで赤井先輩の有終の美をサポートしたいと思うから、3人にはそのお手伝いをしてもらいたいの」


「うっわ、マジかよ。面倒」


「めんどぉ」


「オレは全然何でもするよ」


「じゃあぼくもぉやるぅ」


「は、はぁ?!早速裏切りかよ!」



前向きなしゅうくんとしゅうくんに負けたくないからやる凜くん。


断固拒否っぽい黒羽くん。


ま、いいや。


2人で争ってもらうか。



「黒羽くんはやってくれないようだからもう帰っていいよ」


「ああ、帰るよ。面倒なことはごめんだ」



おとなしく退場する彼。


ま、こっちの方が都合が良い。



「じゃあ、2人はお手伝いお願いします。そこでなんだけど、よく出来た方にご褒美をプレゼントします」


「ご褒美ぃ!」


「へえ、面白いじゃん。ご褒美って何?」



ご褒美。


それはあなた方が恐らく手に入れたいもの。



「朱鷺田紗彩1日独占権です」


「やったぁ!絶対さあやんとケーキバイキングに行くぅ!」


「それなら本気で頑張っちゃおうかな」



うん、ここまでは作戦通り。



「それでは明日からプロジェクトスタートってことで筋トレやりましょう!」


「きき...筋トレぇ?!」


「大声出すには体作りからってことだね。オレは毎日やってるからそのメニューを凜も一緒にやろう」


「うぅ...。やりたくないけど...頑張る!」


「さすが、凜。早朝トレーニング頑張ろうな!」


「さあやん応援してね。じゃないとぼく死んじゃう」


「うん、全力で応援するよ」