「立花さん、帰らないの?」
時計を見たら
いつもの時間を少し過ぎてた
「先生は?」
「オレは、もう少し‥かな…
ゲホ…」
「先生、ちゃんと薬飲んでる?」
「飲んでるよ」
「食欲、ある?」
「まぁ、ゲホ…適当に食べてる
ゲホ…ゲホ…
そんな、心配してくれるの…ゲホ…
立花さんぐらいかな…」
「心配…
先生も前、心配してくれたから…」
「…したっけ?」
「一緒に、桜見に行った時…
雨が降って…」
あの時の景色が蘇った
先生は、もぉ覚えてないか…
バカじゃないの?って叱ってくれた
先生のジャケットを掛けてくれた
熱ないの?って額に手を当ててくれた
私は全部覚えてる



