なんて思いながらエレベーターを待っていたら、




ガンッ!!!
と大きな音が響いて、




だだだだだっ
と勢いよく走る足音が耳に届く。




「…へ?」

なんの音かと思い後ろをくるりと振り向くと…
なんと後ろからは詩優がすごい勢いでこちらに向かって走ってきていた。




まさか…
まさか!!さっき言ったことで怒らせた!?




慌ててエレベーターのボタンを連打。




早く来て…!!!!

なんていう私の願いも虚しく、エレベーターはまだ上まで来ない。




このままではあっという間に詩優に捕まってしまう。
こうなったら…

私は慌てて走り出して、エレベーターのすぐ近くにある階段を全速力でおりた。




ひたすら足を動かす。




さすがに最上階から一番下まで階段をおりる体力はないから、どこかでエレベーターに乗れたら……




なんて思っていたら早くも階段をおりてくる足音が……。




ちらりと上を見ると、なんと詩優が階段を1段飛ばしでおりて来ているではないか。
しかも、階段の踊り場まであと数段になったら勢いよくジャンプをしておりている。