世界No.1の総長と一輪の花 エイプリルフール特別編





詩優は、ぽんぽんと優しく頭を撫でてくれたあとに、強く抱きしめ返してくれる。




「じゃあ俺も黒髪でいる。花莉が黒髪の方が好きって言ってくれたからな」




上から降ってくる詩優の声。




「金髪の詩優もなんだかいつもと違っていいと思うけど、やっぱり黒髪が1番似合ってるね」




そう言ったあとに、私はあることを思って「あっ!!」と声が出た。




「どうした?」




ぱっと詩優が抱きしめていた腕を解いて、私の顔を覗き込む。




「金髪の詩優も写真に収めておくべきだった…!!」




…失敗した……
貴重な金髪の詩優だったのに……




「撮るほどのもんじゃねぇと思うけど…。花莉は俺が黒髪のほうが好きなんだろ?」

「好き!好きだけど……金髪の写真もほしい…」





「じゃあまたいつか、花莉が忘れた頃にカラーワックス使って金髪にしてくる」

「わ、忘れないよ…!!!」





衝撃的だったから…たぶん忘れることはない。
記憶力だってそこまで悪くないし…!





「何年か後のエイプリルフールで使うから。楽しみにしとけよ?」





そう言ったあと、目の前の彼は口角を上げる。
何年か後、というのはいつかはわからないけど




「今度は絶対驚かないもんねーだっ!」




詩優にそう言って、ぎゅっとまた抱きついて彼の胸に顔を埋めた。




今年のエイプリルフールは失敗に終わってしまったから、来年こそは詩優に嘘をついて驚かせてやる…!!







Fin