「お父さん、リフォームは大丈夫だよ。まだきれいだし。麻有ちゃんも 今のままで良いって言っているし。」

智くんの言葉に、私も頷く。
 
「何だ、麻有ちゃんは欲がないなあ。智之が、早く一緒に住みたくて、押付けているんじゃないの。」

と智くんを見る。

「何言っているんだよ。」照れて、少し ぶっきらぼうに答える智くん。
 


「いいから、いいから。取りあえず、クロスと鍵を交換して クリーニングだけは大至急入れておくよ。二人は、備品を選んで住めるように準備しなさい。」 
 

「本当に、ありがとうございます。」


私は、ご両親の温かさに 胸を熱くした。