智くんは、強羅のラグジュアリーホテルを予約していた。

チェックインし、部屋に向かう。

広々とした暖かみのある部屋からは 富士山が見えた。
 

「わあ、素敵。」


と窓に駆け寄ると、智くんに後ろから抱きしめられた。
 
 


夕食の後、ゆっくり温泉に入って部屋に戻る。

智くんは 先に戻っていて バルコニーの椅子で外を見ていた。
 

「いいお湯でした。ありがとう。」

と、部屋に入った私は ホテルの浴衣に羽織姿、長い髪はアップにまとめて。
 

「麻有ちゃん可愛い。おいで。」と私を呼んだ。


智くんの正面に立って、浴衣の袖を広げて見せる。

智くんは、私の腰を引き寄せ 膝の上に抱くとキスをした。



ブレーキを外したキスは、より官能的で私の体から力が抜けていく。

智くんの唇がうなじに触れたとき、私は甘い吐息を漏らしていた。
 

「冷えるから 中に入ろうね。」
 

私達は、部屋に戻り並んでベッドに腰掛ける。

智くんは 丁寧に私の羽織を脱がせると部屋の灯りを消した。