私の家族は とても満ち足りた思いで 軽井沢に帰って行った。
素直に心を開いた私に ホッとして。
私を大切に思ってくれる 智くんの家族に安心して。
そして 何より智くんに感謝して。
「披露宴の打合せの時は また泊まらせて下さい。」
駅で見送る時に 智くんが言う。
「いつでも来てよ。待っているから。」
父は 本当に嬉しそうに笑った。
新しいバッグを 得意気に持つ妹に
「また、おいでね。美奈ちゃん一人でも。」
私が言うと、
「うるさいくらい行くから、それ以上言うな。」
と父が笑う。
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