智くんと二人の時間は いつも甘くて優しくて。


平日の夜は 二人寄りそって過ごす。


私達は 披露宴に招待する人の 相談をしたり 進行について話し合ったりした。



穏やかで 幸せな時間。
 


「結婚式が終わったら 色々 出かけられるね。」

智くんが言う。
 
「うん。暖かくなるし。丁度いいね。お父様達や、お兄様達も一緒に出掛けたら 楽しいだろうなあ。」

私が言うと
 
「麻有ちゃん、みんな一緒でいいの?」

と智くんは 私を見つめる。
 


「智くんとは 毎日一緒だもん。二人でお出かけする事は 好きだけど。家族みんなと居ることも 大好きだよ。」

私の正直な気持ちだった。


智くんの家族といると 本当に楽しい。

お兄様が 明るく盛り上げてくれるし。

みんなが 私を可愛がってくれる。


そして何より 智くんが家族に馴染む私を 嬉しそうに見つめてくれる事が 嬉しい。
 


「麻有ちゃん、ありがとう。結婚すると 嫁姑で苦労するって言われるけど。麻有ちゃんが 俺の親と仲良くしてくれて 本当に感謝しているよ。」

智くんは 温かく見つめてくれる。
 


「逆だよ。お父様とお母様が 私を可愛がってくれるからだよ。お父様とお母様に感謝しないと、だよ。」


智くんは 私を抱きしめてくれる。
 

「麻有ちゃんは 最高の奥さんだよ。」

思いやりは、クロスする。



二人の時間は、やっぱり甘くて優しい。