ドレス選びは 賑やかで楽しかった。

カタログを見て 好みのタイプを選ぶ段階から、あれこれ意見が飛んで。


ニコニコと聞いている私に
 
「皆様に愛されて、お幸せですね。」

と担当の人が言う。
 


「もう。男性陣がうるさいわ。麻有ちゃんは、どういう感じがいいの。」

とお母様が 聞いてくれる。
 

「そうですね。こんな感じかな。」

と一つのドレスを指す私。



智くんを見ると、笑顔で頷いてくれる。
 


結婚式までの日にちを考慮すると イージーオーダーが限界ということで。

サンプルドレスから アレンジすることになる。

そのサンプルを選ぶだけなのに 盛り上がっていた。
 


私が選んだサンプルドレスを 用意してもらい 早速試着する。

大きな試着スペースで 担当の人に手伝ってもらい。
 


カーテンを開けて、みんなの前に出ると
 
「わあ…」と言葉が途絶える。
 

「変かしら。」

不安になって 私は呟く。
 

「違うよ。良く似合っているよ。」


最初に言ってくれたのは、やっぱり智くんで。
 


「可愛いよ、麻有ちゃん。」

とお父様の言葉に、みんなが頷く。