松濤の家に到着すると お兄様一家も着ていた。
 


「タイムカプセル、開けるって言うからさ。立ち会おうかと思って。」

お兄様は いつも明るい。
 

「違うのよ、麻有ちゃん。智之さん達が来るからって 夕食に呼んで頂いたの。」

お姉様が クスクス笑う。
 

「俺は こうやって家族が集まるのが 一番嬉しいよ。なあ、樹。」

お父様は 樹くんを抱きながら言う。




なんて謙虚で、正直で。


1000人以上の社員を 束ねる人なのに。




こんなにも、普通の父親で。




智くんの家族と接すると 必ず心が温まる。