「美咲ちゃん、サクの居場所しらない!?」

土曜日の18時。

徹くんからの着信にでたわたしの耳に大きな声が飛び込んできた。


「どうしたの??」

「病院から抜け出したらしいんだ」

その言葉にわたしは上着をもって家を飛び出した。


「美咲どこいくの!」

お母さんの怒ったような声が聞こえたけれどわたしは無視した。

あれから1週間くらいたったけれど、いまだお母さんとは仲直りできていない。

会話をしないことはないけれど、どこかぎくしゃくしていて。


わたしが悪いのはわかっているし、謝ればいいのにそれがどうしてもできなかった。



そしてわたしが向かっているのは南倉庫。

サクはきっとその場所にいる。

まだ腕が完治していないのに外にでたのはきっと・・・。