「実は俺のバイト先の店長が元バレー部らしくて。この間たまたま女子バレー部の3年生がお店に来たんだけどその時に盛り上がってさ、それでなんか燃えちゃって2年にも色々と伝授したいから声かけてきて欲しいって言われて」

「え、そうなんだ!」

「まじか、行きたいっ!」

「今週は放課後部活だから難しいかもだけど、来週1日なら」

「うん、いけるね!」

バレー部の3人が目をキラキラさせながら話す。

「よかった〜!ありがとう。店長喜ぶよ。伝えておくね。西東さんと郁田さんもぜひ。みんな友達割引するからさ」

夏目くんは「じゃあ、来週ね」と言って教室を後にした。

なに、今の。

まるで光莉と私はおまけみたいな。

いや、バレー部じゃないから正真正銘おまけなんだけど。

なんか……今の。

拍子抜けというか。

って。

なにこれ。

まるで、自分が夏目くんに誘われるんだと身構えてた見たいじゃん。

いやいや、ここ数週間の距離感がおかしかったから感覚が麻痺してしてきてる。

警戒するに超したことはないし。

来週、か。
何か理由をつけて私だけ行かない手もあるわけだから。

うん。そうだ。そうしよう。