「そこはなんの躊躇いもなく『誰にも言わないよ』って言うところでしょう?」

「……え、そ、そうなのかな?」

そんなこと言われても、私は、守れるかわからない約束をすぐにはできない。

「はぁ……」

夏目くんは呆れたようにため息をつくと、身体を離して、そのまま隣にバタリと仰向けになりだした。

えぇ……なんで隣に寝るんですか……。

同じベッドで人気者の彼と並んで寝るなんて友達に話したって信じてもらえなさそう。

「とりあえず、時間ないし、今ここにはあいにく郁田さんしかいないわけだからさ、協力してもらわないと俺すごく困るんだ」

あいにくって……言い方。
なんかだいぶイメージ変わったな、夏目くん。

「なにして欲しいかわかんないから……」

「俺のこと、気持ちよくしてよ」

「……はい?」