「っ、」

夏目くんに身体のあちこちを触れられて。

味わったことないいろんな刺激に耐えられなくなった私は、とうとうその場にだらんと座り込んでしまった。

それを嘲笑うかのように見下ろした夏目くんが心底憎い。

出したくもない声が出て、反応したくないのに身体が勝手に動いて。

嫌いだ。

こんなふうに反応してしまう自分の体も、好きでもない人とこんなことができる夏目くんも。

この人の言いなりになっても嫌な思いをするだけなのは容易に想像できちゃう。

私にメリットなんて何もない。

「……どう?その気になってくれた?」

「なるわけないでしょ?!」

「本当に強情だね」

「……なんで私なのよ、」

偶然、保健室で会っただけ。

それまでの私たちはすれ違ってもお互い何も思わない赤の他人だったはず。

それがいきなりこんなところでこんなことをするようになってしまって。