「……っ、くん、夏目くんっ!!」
ようやく大きな声を出して叫べば、夏目くんはやっと唇を離した。
「フッ、イチゴキャラメルも悪くないね」
「……っ、あんたっ、」
あのみんなの夏目くんを『あんた』なんて呼んでしまうほどの衝撃。
誰か嘘だって言って……。
「郁田さん顔真っ赤、どんだけなれてないの」
指摘されなくてもわかってる。
顔が熱い。
史上最高に赤くなってるだろう。
そりゃそうだ。
羞恥と悔しさで頭がおかしくなりそう。
今のが……私の、
ファーストキスなんて。
絶対信じたくない。
あんな……。
今さっき起きたことが脳内で再生されて、泣きそうになるほどのショックが私を攻撃する。
無理……。
絶対無理……。
「……最悪」
あまりのショックに視点を落としたままボソッと呟けば、
「これで、俺と郁田さんの間に何もないなんて言えないね」
なんてさっきのキスをした人と同一人物とは思えないぐらいの爽やかな声がそう言った。



