「なんだかもらってばかりで申し訳……」

「なーに言ってんの!菜花ちゃんが食べてるところ見られるだけで私は幸せなの!ね、今日もまた一緒にご飯──」

「ダメでーーーーす」

「わっ、」

月子先輩と話していたら、突然手を後ろに引かれて先輩から身体が離れると、

私と月子先輩の間に、誰かがスッと入った。

さっきの声で、誰なのかすぐにわかった。

同時にトクンと胸が鳴って。
もう1ヶ月になるのに、全然慣れないなと思う。

「涼々ーー、今すっごくいいところだったのに〜!邪魔しないでよ!」

「邪魔はこっちのセリフ」

「はぁ?なにその口の聞き方!女にまで嫉妬するわけ?」

「……うるさい」

「あーあー、そんなこと言うんだ?私先輩だよ?ふたりの恋のキューピッドだよ?そんな恩人にそんな態度とはね!あんたの本性校内中に言いふらそうか?」

「あの、ちょっとふたりとも……」

ふたりがバチバチッと睨み合っていてこっちが申し訳ない気持ちになってしまう。

このふたり、最近なにかとこうなのだ。

ふたりに取り合いされるのは嬉しいっちゃ嬉しいけど、これが日常茶飯事となると、こちらも困るわけで。