「あ、夏目くん、なんでここに?」
話を逸らしてそう言いながら、目線を夏目くんの手元に向ければ。
さっきまで持っていなかったはずのショップ袋を持っていた。
「あぁ、はい、これ」
「ん?」
はい?はいって?
突然差し出されたショップ袋と夏目くんを交互に見る。
「え、わ、私に?!」
「そうだよ。その格好のまま1日過ごす嫌でしょ」
「え……」
いや、そりゃそうだけど。
受け取ったショップ袋を開けて中を見れば、そこにはTシャツらしきものが入っていた。
取り出して手にとってみてみる。
クリーム色のTシャツに、このパーク1番人気のクマのキャラクターが胸元のポケットから顔を出してるような絵柄。
「これっ……」
「すぐ着れるように値札も切ってもらったから。ほら、あそこで早く着替えてきて。俺ここで待ってるから」
夏目くんがそう言って向かいにあるお手洗いを指さした。
ま、まじですか……。
どうしよう、今だけ夏目くんが史上最高に輝いて見えるよ。
「うっ、あ、ありがとうっ……」
私はそう言って早歩きでお手洗いへと向かった。



