「あの、他のみんなは?」
ボフッとベッドに座った夏目くんと同じように、私も向かいのベッドに腰を下ろす。
男子部屋は女子部屋の和室と違って洋室なんだな……。
「大浴場いった。さっき行ったばかりだからあと15分くらいは帰って来ないと思うよ。俺は部屋のシャワー先に入ったから」
「あっ、そっか……」
夏目くんのあの痛々しい背中を思い出して言葉に詰まる。
修学旅行、大浴場でみんなでお風呂、そういう自分の中で当たり前にできることと思ってたことが、
夏目くんにとっては当たり前じゃないんだよね。
「そんな顔しないでよ」
「っ、」
フッと、足元に影ができたと思ったら、その長い指で顎を持ち上げられて。
バチッと視線が絡んだ。
「……あの、」
夏目くんの指先が熱くて。
その熱がうつるみたいに私まで、触れられたところから全身が熱くなる。
なんで私のことを呼び出したの。
それを聞かなきゃならないのに、なかなか本題に入ってくれないし、緊張でうまく口が回らないし。
おかしい。
好きだって自覚した瞬間、こんなにぎこちなくなってしまうなんて。



