保健室で寝ていたら、爽やかモテ男子に甘く迫られちゃいました。


「あぁ、ごめんごめん。心の中でそう呼んでたんだよね。泉くんと菜花のこと」

「まーたオタクみたいなこと言ってよー」

「みたい、って。生粋のオタクだもん。だって泉くん、菜花のこと気にかけてるじゃん?」

勝手に進められる話に、ドギマギしてしまう。カップリングってなんだ、推しってなんだ。

「まぁ、言われてみれば確かに。菜花にはちょっとお節介なところあるかも、楽」

「でしょー?」

「え、いや、そーかな?」

そんなこと突然言われても、よくわかんないよ。

泉くんが口は悪くても実は親切な人なのは知ってるけど、それはみんなに対してそうなんだと思うし。

「なになに、菜花モテ期か〜?」

「そんなんじゃないから〜」

「けど私はすずなの推していきたいな〜」

すずなのって……。
光莉のその響きに不覚にもドキッとしてしまって。

「ちゃっかり夏目くんのこと下の名前で呼んでんじゃん。図々しいな、光莉」

と雪ちゃんがからかうように笑って。

「いいじゃんべつに!聞かれてるわけじゃないんだから」

そう言った光莉が手で作った水鉄砲で雪ちゃんにお湯をかけ出して。

そのお湯がふたり以外の私たちにもかかるから。

「ちょっとーー!」

「光莉ーー!」

大きな湯船の中でみんなでワイワイと水の掛け合いが始まった。