保健室で寝ていたら、爽やかモテ男子に甘く迫られちゃいました。


けど、嫌いだった時と今は全然違うわけで。

少し前なら泉くんのセリフに同調していたかもしれないけど。

好きになってしまっている今、「そっか」と相槌を打つことしかできない。

さすが泉くん。

周りのことよく見てるだけのことあって、徹底されたあの夏目くんの爽やか仮面の裏の顔さえも見抜いちゃうんだな。

って、感心している場合じゃなくて。

「特に郁田のことは気に入ってるみたいだから、心配で」

「……いや、全然大丈夫だよ。夏目くんほんと親切にしてくれてるだけだから」

まさか、自分が誰かに夏目くんのことを褒める日が来るなんて。

「そう……ならいいけど。ああいう人当たりよくて無害そうな奴が危なかったりするから。俺は絶対裏があると思うんだよな」

「いやー考えすぎじゃないかな。そんなことないと思うけど」

なんて。
泉くんの目は間違っていないけど。
ごめんね。

必死に夏目くんを庇おうとしている自分がいて、罪悪感で胸が痛くなっていると、

「菜花、楽、早くーー!」

光莉が私たちを呼ぶ声がして、私たちはみんなの元へと向かった。