「あの日、本当に大丈夫だった?」
「えっ……」
なんでメッセージで聞いてくれたことをまた聞いてくるんだろう。
「全然大丈夫だったよ。風邪ひかなかったし」
「あー……違う、えっと」
「へっ、違う?」
泉くんは後頭部をガシガシかいてから口を開いた。
「あの、夏目」
「えっ、夏目くん?」
トクンと心臓が反応する。
名前を聞いただけなのに。
昨日、みんなに本当の気持ちを打ち明けて、さらに意識しちゃっているのかもしれない。
深夜テンション、なんてこった。
そして、泉くんはどうして今、夏目くんの名前なんて出したんだろうか。
「夏目くんがどうかした?」
「いや、なんつーか、前から思ってたことなんだけど」
「うん」
「夏目って誰にでもヘラヘラしてんじゃん。バイトでもそうだし、なんか、胡散臭いっていうか。俺ああいうタイプぶっちゃけ苦手なんだよな」
突然聞かされた、泉くんの夏目くんへの気持ち。
まさか、泉くんが夏目くんを苦手だったなんて。
夏目くんを嫌いになる人なんてこの世の中に私ぐらいだと思っていたよ。



