「いいなー。修学旅行、彼女と一緒に行動とか。アオハルかよクソが」

「楽くん、お口が悪いですよ」

「うるせー」

そう吐いた泉くんと、バチっと目があったけど、すぐにそらされた気がした。

そういえば夏休みが明けて、泉くんとはまともに話していないかも。

明けてすぐに席替えがあったから席が離れてしまってっていうのもあるけど。

なんだろう……泉くんへの違和感。
私のことを避けている、ような。

いや、これが本来、普通なのかな?
前はもっと話しかけてくれたイメージだったから。

席が違うとだいぶ変わるんだな。

「てか楽たち、どこ行くの?」

光莉がしおりを取り出して観光スポットが書かれたページを開いた。

「俺らここ」

「お、一緒じゃん!」

「まじか」

「じゃあ一緒に行こう!男女で行った方がアオハルしてる感ある」

「お前アオハルって言いたいだけだろ」

「バレた?だって楽もじゃん?」

「へいへい」

泉くんがそう返事をして。

私たちはなぜか泉くんたちのグループと行動することになった。