「うちは親が仕事で忙しいから。旅行とか全然」
「そっか〜でも夏目くんの夏休みなんて全女子が気になってるよ〜!夏目くんの夏休みの1日とか動画投稿したら稼げそう」
「ちょっと光莉……」
思わずツッコンでしまった。
「ハハ。全然そんな大したことしてないよ。あっ……でも」
何かを言い出そうとする夏目くんとバチッと視線が絡む。
「デート、したかな」
っ?!
「「「デートぉぉ?!」」」
彼のセリフに、みんなが大きな声を出す。
廊下を歩く他の生徒もこちらに大注目だ。
「うん」
「夏目くん、か、彼女いたっけ?」
「ううん。いないよ」
「えっ、じゃあ」
「いいなぁって思ってる子がいて。妹の誕生日プレゼント選んでもらったりしたんだ」
「……っ、」
ドキン。
また心臓がおかしな音を立てた。
なにを言っているんだこの人は。



