保健室で寝ていたら、爽やかモテ男子に甘く迫られちゃいました。


「夏目くん、手紙ちゃんと書けた?」

「……んぁー」

なにその変な声。

「書けてないの?」

「……書いた、けど」

「けど?」

横で俯き加減になる夏目くんの顔を覗く。

「瑠々に伝わるかどうか。逆に傷つけたらどうしようって。そんなことしたら俺、あの家から本格的に追い出されちゃうじゃん?」

「……怖い?」

「……なに。俺にカッコ悪いこと言わせる選手権でも始めたの郁田さん」

「なにそれ。普段からカッコいいこと言ってるわけでもないのに。それに、怖いって思うのはカッコ悪いことじゃないでしょ」

「……えっ?」

急に夏目くんが足を止めたので私も同じように立ち止まる。

「だから……傷つけちゃったらどうしようって不安になっちゃうのは、相手のこと大切にしてる証拠でしょ?どうでもいい人にはそんな気持ち生まれないもん」

「……ははっ。ずるいなぁ、郁田さんは」

「へっ……」

ヘラッと力なく笑った夏目くんなんて初めて見たから、戸惑ってしまう。