保健室で寝ていたら、爽やかモテ男子に甘く迫られちゃいました。


「フッ、そう。まあ、なんでもいいわ。これ、渡そうと思っただけだから」

「えっ……」

部屋に入ってきたママが、私の前に立ってから私の手を取ってその中に何か入れた。

「これ……」

「菜花、自分からこういうのあまり買わないから。学校休みなんだし、もう少し女の子を楽しんでもいいんじゃない。似合うと思うわよ」

ママはそういうとそそくさと部屋を後にした。

「ちょ……えー」

手のひらの中に渡されたのは、リップとサクラ色のネイルカラー。

これを……付けていけと?

化粧にはあまりいい思い出がなかったから、高校生になってからは、極力派手めなことは避けてきたのに。

中学の頃、みんながメイクを覚えだして私もみんなと同じようにしてたんだけど、

なぜか私の方が悪目立ちして。

当時の友達に言わせれば、

『菜花はもともと目鼻立ちがはっきりしているからみんなと同じようなメイクが派手に見えてしまうんだ』

とか言われたけれど。