さっさと乾いてくれ、髪。
それにしても……。
夏目くん、本当に慣れてるんだ、女の子の髪の毛を乾かすの。
手つきが本当に優しくて、私の髪を大切に触ってもらえてるのがすぐわかる。
小学生の頃、パパに髪を乾かしてもらったことがあるけど、
ちょっとガサツで、パパの指に私の髪の毛が絡まって引っ張られて、その度に少し痛い思いをしたのを覚えているから。
それに比べて夏目くんは全然そんなことなくて。
彼自身、髪の毛が長いわけでもないのに、扱い方をわかっているんだ。
ドライヤーをあてる距離や角度だって絶妙で。
天井先輩と夏目くんは普段からこういうことをやる仲なんだろうな、とか。
なんてどうでもいいことを考えて。
「……フッ、やっぱり似てるな〜」
「……え?なに?」
夏目くんが何か言った気がしたので聞き返したのに、
「ううん。なんでもない」
と笑った声で返された。



