*
「わー!」
「かっわいいーー!!」
ふれあいコーナーに着くと、郁田さんと秋津さんはすぐに小動物に夢中になって駆け寄った。
さすが、女子。
やっぱり女の子はこういうの好きなんだな。
モルモットやウサギがいて、他のお客さんが抱いたりして一緒に写真を撮ったりしている。
「私たちも抱っこしよー!」
秋津さんの声に、郁田さんもうんうんと頷いて、ふたりで飼育員の人に声をかけて。
俺の前だと絶対見せない郁田さんの少し無邪気な姿が新鮮で、なぜかこっちまで楽しい気分になる。
「ふたりもおいで!」
ウサギを抱っこした秋津さんに呼ばれて向かおうと踵を返した時、
「夏目」
隣に立っていた泉が静かに俺の名前を呼んだ。
正直、俺はこいつが苦手だ。
「ん?」
いつもの笑顔を向ける。
「あんま調子乗んなよ」
彼は今まで俺が聞いたことのない低い声を俺の耳元に響かせてから、
ふたりのところへ向かった。
俺はこいつが苦手だ。
泉にだけは、
全てを見透かされてる気がするから。
「わー!」
「かっわいいーー!!」
ふれあいコーナーに着くと、郁田さんと秋津さんはすぐに小動物に夢中になって駆け寄った。
さすが、女子。
やっぱり女の子はこういうの好きなんだな。
モルモットやウサギがいて、他のお客さんが抱いたりして一緒に写真を撮ったりしている。
「私たちも抱っこしよー!」
秋津さんの声に、郁田さんもうんうんと頷いて、ふたりで飼育員の人に声をかけて。
俺の前だと絶対見せない郁田さんの少し無邪気な姿が新鮮で、なぜかこっちまで楽しい気分になる。
「ふたりもおいで!」
ウサギを抱っこした秋津さんに呼ばれて向かおうと踵を返した時、
「夏目」
隣に立っていた泉が静かに俺の名前を呼んだ。
正直、俺はこいつが苦手だ。
「ん?」
いつもの笑顔を向ける。
「あんま調子乗んなよ」
彼は今まで俺が聞いたことのない低い声を俺の耳元に響かせてから、
ふたりのところへ向かった。
俺はこいつが苦手だ。
泉にだけは、
全てを見透かされてる気がするから。