神楽先生はそんなに甘くない。


でもって聞こえていたらしい。

「あ...えと、そうですよね、すみません」

私は動揺を悟られないよう、努めて冷静に謝った。

心臓がひたすらうるさい。

無表情でもかっこいいんだから、笑顔なんて向けられたらそんなの兵器でしかない。

「まぁ、別にどうでもいいんだが。...で?お前はこんな特別な用事がないと誰も来ないような校舎の端っこで何してたわけ?まさか携帯弄るためだけに来たわけじゃないだろ?」