「花音、お兄ちゃんと何かした?」

「キスされた」

「そうなの?」

「うん
金持ち的思考だ!とか言って」

「馬鹿だ…
猛獣だ
珍獣だぁ…」

果恋ちゃんは頭を抱えた

「でも…」

果恋ちゃんはニヤリと笑う

「良い感じ?
キスしたってことは
お兄ちゃんが
花音に、その気になってきている
ってわけだし

良い傾向だと思うことにしよう!」

果恋ちゃんは前向き思考だ
見習わないと!

「これはやり過ぎだよね…」

トイレの鏡を二人で覗き込んだ

制服から見えるか、見えないかの
位置に痕がある

先生に見つからないようにしないと
突っ込まれたら
説明に苦しむよ

今夜は
廉人さんにちゃんと言おうっと

でもキスはもうしなかもしれないし
キスされたら

言えばいっか