「果恋ちゃん
やっぱり良くないよ」


「いいの!
そうだ
紹介が遅れてたね
これが私のお兄ちゃんの
海堂 廉人(れんと)」



廉人さんって言うんだ


顔も格好良いけれど、名前も格好良いね


私は頭を下げた


「私の親友
木下 花音よ
お兄ちゃんは
伊集院 麗華を知ってるっけ?」


「業界じゃ有名な娘だろうが!

だいたいお前の学校の女は
みんなあんな奴ばっかだろ?

…でも君は見たことないや
お父さんは何の仕事?」



「…あ、いや
その…
普通の会社員です

…すみません」