「私も子供達もパパのこと、大好きなの。大翔君はパパの大切な人だから。大好きなパパの大切な人は、同じように大切だよ。」

麻美は強く言い切った。
 
「俺も。お父さんの大切な家族に会えて、すごく嬉しいです。」

大翔はそこで言葉を切ると、孝明の顔を見た。そして、
 
「お父さん、幸せそうで良かった。俺のせいで、お父さんがずっと苦しんでいたら俺も辛いから。」

と言った。孝明の目が温かく潤んでくる。

孝明が心配していたとおり、大翔は罪悪感を持っていた。

自分のせいじゃないのに。