キョトン、とした顔で私の言い分を噛み砕く相澤。


「博愛主義の、愚痴?」

『え?博愛主義者?だれが?』

「俺が。」

『冗談はよしこさん』

「古いな、ネタがよ。最新のものを取り入れろ!リサーチしろ!」

『ピエんすぎて草生える。』

「そんな真顔で言い切るなよ、おい。」


くぁーっ、と相澤本人は呑気に欠伸をしているけれど、いやいや最初の私への嫌悪感丸出しオーラはなんだったんだよと言えば、中学までは仲良くしようと頑張ってたっつーの、と返ってくる。


話題がデリケートなものだけに、反応し辛いと言ったらありゃしない。


「あー、博愛主義者の輝くんが面白いこと教えてやるよ。」


『いいです遠慮します』


「冷たいなお前…」


ラストスパートだと言うように飲み物をもう一あおりした後に、舌なめずりをしている姿が様になっている。はいはい、イケメンですね。


再び冷蔵庫から飲み物を取り出そうとしている。もうジュースは飲んだのだからやめといた方がいいのではないかと思った。きっと同じことを考えたのだろう、今度はお茶を開け始めた。


「なに?お前もお茶にする?」


『あー、いや、炭酸がいいな。暑いし。』


「そうかよ。」


『それで?』